2019-06-11 第198回国会 参議院 農林水産委員会 第15号
伐期を迎えるまではそれぞれ全国にありました高等学校等の林業科が、いわゆる募集定員割れをどんどん繰り返して学級数が激減をいたしました。しかし今、山は伐期を迎えておりまして、技術者あるいは作業をする方、オペレーター含めて、人材が大変必要となってきています。
伐期を迎えるまではそれぞれ全国にありました高等学校等の林業科が、いわゆる募集定員割れをどんどん繰り返して学級数が激減をいたしました。しかし今、山は伐期を迎えておりまして、技術者あるいは作業をする方、オペレーター含めて、人材が大変必要となってきています。
かつて全国に、高等学校に林科、林業科というところがたくさんありました。しかし、今残念ながら一県に一校ないしは二校、熊本県なんかは結構頑張っていただいています。そういうところはやっぱり大事です。
このために、私どもといたしましては、高等学校の林業科等を卒業した学生が森林・林業関連の企業等に就職できるように、緑の雇用事業によりまして、新規就業者を対象とした三年間の基本研修、さらには、林業の適性の見極めや林業実態等の理解を図るため三か月程度の短期の雇用も実施をいたしておりますし、さらには、高校生等を対象とした就業体験等を支援をいたしております。
北海道の農業高校の林業科を卒業した方々の進路、これは「北海道林業の動向」というのに、ちょっと調べたのがあるのですけれども、岩見沢、旭川、帯広、美幌の各農業高校で六十二年から平成三年までの四年間、五百八十八人卒業した方々の中で、国の職員として営林署に勤めた方が三十六人、六%。それから、道の職員として林業職についた方々が八%。市町村の職員として林業職についた方が十一名で二%。森林組合が一名。
そういった中で、先ほど私が前段で高知県立農業高校生の切なる願いを御披露いたしましたけれども、その農業高校生の林業科の生徒に地元の新聞社がリサーチをいたしました。山を守るのはだれかと。それは国家政策、そして国民的課題として守つていかなくてはならないということを彼らが答えて、七二%もの数字でそういう答えが出ているわけでございます。林業の大切さというものを十分に認識をしているわけでございます。
○金瀬委員 私はこれが正しい数字かどうかわかりませんが、東大の林業科のほうの研究している人に聞いてみましたら、雨が降った場合に、森林になっておる場合の涵養率といいますか水を押える力というのが三割あると言っておりました。それで芝になった場合は約一割だ、非常に差があるということをはっきり言っておりました。
現に、たとえば七十年の歴史を持っております熊本の阿蘇農業高等学校に、農業科四十名、林業科四十名、畜産科四十名の卒業生がおりますが、はなはだしい例として、畜産科のごときは、ことし、四十名の卒業生のうち三十八名が、畜産関係の事業以外の、労働省の労働基準局あるいは一般の銀行会社等に就職しておる。こういう点で、教育方法を再検討して、農業基本法実施後の新しい事態に備える必要があるんじゃないか。
そうしてその大学の内容を見ますると、十分な実験室もなければ、設備もなくて、ただ農科といい、工科といい、理科といい、水陸科といい、鉱物科といい、林業科といい、いろいろのものがある。そこで大学の先生もあまりそろつていない。また実験機関も十分でない。こういうことで、水産科を卒業としたといつても、あるいは工科を出たといつても、とうてい一般の卒業生並に行かないと思う。